志望動機は「その会社でなければならない理由」である必要はありません

こんにちは。天職コンサルタントの梅田幸子です。
「面接が近いのに・エントリーシートの締切間近なのに、志望動機が思い浮かびませ~~~ん!」という相談が、よく来ます。

けど、ちょっと待って!!!

志望動機って……その企業を志望している動機(理由)ですよね。受けようと思っている企業だったら、「思い浮かばない」というのは、ありえないはずなのですが……。

これには、「志望動機」に関するカン違いが大きい気がするんです。

志望動機のカン違い

志望動機が、本当に何も浮かばないとしたら、それは、「行きたいと思っていない(思えるまで企業研究をしていない)」ということです。

しかし、「志望動機が思い浮かばないんです!」という方に、「どうして、その企業を受けたの?」と聞くと、ほとんどの人は、ちゃんと答えられるのです。
「それが、志望動機だよ」とお伝えすると、次のような反論が返ってきます。

「けど、その企業以外にも、当てはまりますもん!」

「けどこれだと、その企業じゃないとダメだという理由には、なっていないですよね!」

ここに、大きな勘違いがあります。
「志望動機は、その会社でなければならない理由でなければならない」というカン違いです。

面接官の本音

面接官から、「うちじゃなくてもいいのでは?」と言われると、その企業でなければならない理由を話さなければと感じてしまうのでしょう。

就職のアドバイスでも、「その企業だけが、やっていることを言え。その企業じゃなきゃダメな理由を話せ」と言われることも多く、さらに惑わされているように思います。

面接官の「うちじゃなくてもいいのでは?」を翻訳すると、「あなたの志望動機は説得力がありません」と言うこと。本当は、自社じゃないとダメだという学生を求めているわけではない企業がほとんどです。

事実、他社にも当てはまる志望動機を言っている、第一志望ではない学生さんを、面接官は「ぜひ、うちに来てください」と、くどいています。

多くの方は、数社を併願して応募しますよね。「その企業じゃなきゃダメな理由」を持っている人なんかほとんどいないということです。面接官もこれは当然のことだと知っています。

企業側に目をむけると、その企業しかしていないような独自性がある企業は、そうありません。ですから、「その企業だけが、していることを志望動機で言う」のは、現実的ではありません。

もし独自性があっても、それが、あなたの感じる企業の魅力(志望する動機)でなければ、あなたの「志望動機」にはならないのです。

志望動機は、働く動機

基本に戻りましょう。

志望動機は、その企業を志望している動機です。
ですから、「なぜ、ここで働きたいのか」を話せればいいのです。

「入社して活躍できる人」という視点で見ると、入社(内定)への熱意よりも、仕事への熱意を感じられると、安心して採用できます。

あなたにも、情熱を込めて話せる志望動機が、きっとあるはずです。

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■梅田 幸子(うめだ さちこ)
天職コンサルタント/有限会社グローカル取締役
 
“就職後の幸せ”を基準に天職を見つけるための就職支援は、4,000名以上の面接、数万枚のESを評価してきた面接官の視点からのアドバイスに定評がある。採用面接官向けに面接を教える講師でもある。著書『あなたが「一番輝く」仕事がわかる最強の自己分析』他5冊。
 
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