こんにちは。天職コンサルタントの梅田幸子です。
自己PRをいくつも用意する必要はありませんよ。
会社にあわせて、自己PRをつくる必要はあるの?
会社によって、商品やサービスが異なります。違うものを提供するので、力を発揮しやすい人材も異なるでしょう。
同じ業界で同じようなサービスを提供していても、社風が違えば、あう人・あわない人が出てきます。
もちろん、経営者の考え方で、仕事の仕方や今後の方針も変わってきますし、どんな人に入社してほしいか(求める人物像)も異なります。
だからといって、会社にあわせて自己PRをつくる必要はありません。
会社ごとに自己PRを変えるデメリット
最も大きな弊害は、自己PRの精度が落ちてしまうことです。
会社にあわせるには、深い会社理解・仕事理解が必要です。ここが最初の関門!
会社理解がズレれば、自己PRもズレてしまいます。
また、せっかくつくり分けても。自分自身を効果的に表現できる自己PRになっていなければ意味がありません。
1つ完成できないままにつくり分けても、その効果は下がるばかりです。
ほとんどの人は、自己PRがあまりうまくできないまま、書類選考や面接に臨んでいます。そういう人が、すばらしい自己PRを大量生産するのは、あまり現実的ではありません。
まずは、1つ、あなたらしさが伝わる自己PRをつくりましょう。
自己PRは1つで十分
自己PRは1つで十分です。
なぜなら、自己PRだけで内定が決まることはないからです。
良い面接官は、面接でのさまざまなやりとりを通して、立体的にあなたのことを知り、入社後に活躍できるかどうかをイメージして採用を決めます。
応募するすべての会社で同じ自己PRをしても、面接官がその会社にあわせた面接にしてくれるのです。
考えてみてください。
「この会社でしか活かせない持ち味や能力」なんて、普通はないはずです。
ですから、本当にあなたらしさを表している自己PRができたなら、複数の職種/業種/会社にマッチします。
もし、どこに行っても門前払いをされる人がいたら、「まだ、自分自身の良さを自己PRに表現し切れていない」か、もしくは「自己PRはできているが、あわない求人ばかりに応募している」かのどちらかです。
もう一度、目的を考えてみましょう。
エントリーシートや面接で自己PRを聞かれるのは、できるだけ効率よくあなたらしさを知るためです。
ゼロから話をはじめるよりも、最初から強みや長所に注目して選考したほうが、限られた時間を有効に使えます。ですから、
「これこそ、私のことを表現した自己PR!!!!」
そう言えるものを1つつくることに力を注ぎましょう。
企業にあわせて違うところをPRしたくなるのは、1つ目がまだ完成していない証拠でもあるのです。
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■梅田 幸子(うめだ さちこ)
天職コンサルタント/有限会社グローカル取締役
“就職後の幸せ”を基準に天職を見つけるための就職支援は、4,000名以上の面接、数万枚のESを評価してきた面接官の視点からのアドバイスに定評がある。採用面接官向けに面接を教える講師でもある。著書『あなたが「一番輝く」仕事がわかる最強の自己分析』他5冊。
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