自己PRの定番、「〇〇を学びました」という構成が、あなたの魅力が伝わらない原因になっているかも!?
面接官の生の声
こんにちは。天職コンサルタントの梅田幸子です。
私は、学生の就職コンサルティングのほかに、企業の面接官向けの研修をしたり、複数の企業の面接に立ち会って、進行や評価のアドバイスをしたりしています。
実は、企業の面接官たちが、「学生のレベルが下がっている」と口をそろえておっしゃいます。本当は、下がっていないのに!です。
そう感じさせている元凶のひとつが、「〇〇を学びました」とする自己PRです。あなたの自己PRは、本当の力よりも、低く見られる内容・構成になっていませんか?
学んだことをPRして失敗する学生たち
多くの学生さんは「できなかったことが、できた」「大事なことに気づいた」と書きます。
それは結局、「わたしって、そういうのが苦手なんです」というアピールになっているのです。
たとえば、
「臨機応変さを学びました」→もともと臨機応変じゃない人だということ。アルバイト中に「臨機応変に!」と叱られている人がよくする自己PRです。
「リーダー役をすることで、コミュニケーションの重要さを学びました」→重要だと思っていなかったということですよね。コミュニケーションができずに、リーダーの役割がうまくいかなかった、だから重要だと思ったということは、リーダーシップもコミュニケーションも上手くないと伝えています。
採用側は、自己PRなので、強みだと思って聞くのですが、実際はもともと苦手だったことを語られるので、「えー、そのレベル?」という印象になります。
そういう学生が何人も続き、「今年は、レベルが低い」という評価になりました。
自己PRで伝えるのは、「強み」
自己PRは、「強み」や、「仕事で活かしたい特徴」を記すものです。
学ばなくても、自然としてしまうことが「あなたらしい特徴・強み」です。
それを伝えてください。その強みを生かせば、仕事でも、自然に成果がでますから。
採用側が知りたいのは、「入社して活躍する人か」。
何かを学んだ経験ではなく、あなたの本当の強み・特徴が伝わる自己PRを作りましょう。
本当の魅力が伝われば、正しい評価がされる
「今年はレベルが低い」と言われていたいくつかの企業から頼まれて、2次選考や最終選考をおこないました。
その企業の面接官や社長が同席し、わたしが学生に質問をして、強みを引き出していきます。
面接終了後、企業の方の評価はガラッと変わりました。「前の面接ではパッとしなかったから、正直、内定は厳しいと思っていました。けど、結構いい学生でしたね。今年の新入社員よりも、力がありそうです。」
「レベルが低い」と言われていた学生さんたちも、ちゃんと強みが伝われば、高評価を得られる人たちだったのです。
あなたの自己PRは、本来持っている強みになっていますか?
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■梅田 幸子 (うめだ さちこ)
天職コンサルタント/有限会社グローカル取締役
”就職の幸せ”を基準に転職を見つけるための就職支援は、4,000名以上の面接、数万回のESを評価してきた面接官の視点からのアドバスに定評がある。採用面接官向けに面接を教える講師でもある。著者『あなたが「一番輝く」仕事がわかる最強の自己分析』他5冊。
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