やめて!エピソードを盛る・でっちあげる

こんにちは。天職コンサルタントの梅田幸子です。
学生さんから、自己PRのアドバイスを求められて話していると、指摘した箇所は、「そこ、盛っちゃいました」「友達にエピソードをでっちあげてでも作れと言われたのだけど」といった反応が返ってくることが、少なくありません。

エピソードをでっちあげたり、話を盛ったりするのは、やめてくださいね。
次のようなリスクが生じます。

【リスク1】ウソがばれて信頼をなくす

面接官は、あなたのことを深く知りたいと思って、詳しく聞いてきます。

「なぜ、それをしようと思ったのですか?」
「どんな苦労がありましたか?」
「そのとき、何て言ったのですか?」
「どれを問題だと思ったのは、どうしてですか?」
「最も印象的だったのは、どんな場面ですか?」
「周囲の反応は? セリフで教えてください」

このように、どんどん質問が飛んできます。

これは、圧迫面接ではなく、あなたのことを知るための質問です。

エピソードをでっちあげると、実際に経験していないので、想像力を働かせて答えなければなりません。質問&答えを繰り返すうちに、知らず知らずに本来の自分自身の考え方や行動パターンを語ってしまいます。

そうしていくうちに、最初に話した(でっちあげた)エピソードと矛盾が生じ、ウソがばれてしまうのです。

ウソをつく人は信頼できません。信頼できない人を採用したいと考える会社がどれくらいあるでしょうか。自分の首を絞めてしまうようなことはしないでくださいね。

ある程度、経験を積んだ面接官は、「個人面接でも15分ならだまされることもあるが、30分も話せばウソはわかる」と言います。

【リスク2】自分の魅力が伝わらない

短時間の面接や面接官の能力不足で、でっちあげだと悟られないケースもあるでしょう。
しかし、ウソをついているという後ろめたい気持ちが、面接ではマイナスに働いてしまいます。

話す内容も大切ですが、それよりももっと、堂々とイキイキと話す姿からも、あなたの魅力が伝わるものだからです。

本気の言葉が、伝わるのです。

【リスク3】入社後に苦しい

万が一、だまし通して入社できたとしたらどうなるでしょうか。
本来のあなたらしさと違うことを期待されたあげく、「ウソつき」「期待はずれ」というレッテルを貼られてしまうかもしれません。

このようにお話しすると、「わたしには、でっちあげでもしないとエピソードがない」と心配する人がいます。しかし、生きてきた以上、エピソードがない人なんて存在しません。特別な出来事を語る必要はありません。

ありふれた日常の中に、あなたの特性が表れています。それこそが、PRするにふさわしいエピソードなのです。丁寧に見つけてあげましょう。

自己PRのコツは、どんどんアップしていきますので、他の記事も参考にしてくださいね。

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■梅田 幸子(うめだ さちこ)
天職コンサルタント/有限会社グローカル取締役
 
“就職後の幸せ”を基準に天職を見つけるための就職支援は、4,000名以上の面接、数万枚のESを評価してきた面接官の視点からのアドバイスに定評がある。採用面接官向けに面接を教える講師でもある。著書『あなたが「一番輝く」仕事がわかる最強の自己分析』他5冊。
 
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